ベンチマーク超えやテーマ型などのアクティブファンドはリターンも大きいが、株式市場の大幅下落時には大きく下落する。
では、下落率を抑えたラップ型などはどうなのか?
┃ラップ型ファンドなどのパフォーマンス比較
SBI証券のカテゴリごとに分け、コロナショック時の下落率が低い順に並べてリターンを比較してみた。(リターンは2024年3月末時点)
リターンの表記内容・順番は
(※下落率) 1ヵ月 6ヵ月 1年 3年 5年
※コロナショック時の下落率(期間は2020年3月21~4月19日とする)
1年・3年・5年は年率換算
新NISA対応ファンドはファンド名の前に対応種別を記載
■安定
[NISA成長] りそな-りそなラップ型ファンド(安定型)(愛称:R246(安定型))
(-8.61%)1.3% 6.00% 6.29% 0.09% 1.03%
大和-ラップ・コンシェルジュ(安定タイプ)
(-8.73%)1.18% 6.48% 8.58% 1.88% 2.59%
■安定成長
[NISA両方] りそな-Smart-i 8資産バランス 安定型
(-10.49%)1.49% 7.42% 9.83% 2.80% 3.62%
[NISA成長] 野村-のむラップ・ファンド(保守型)
(-10.58%)1.30% 6.90% 10.80% 3.74% 3.76%
[NISA両方] auスマート・ベーシック(安定成長)
(-11.12%)1.25% 7.71% 13.92% 5.31% 5.36%
[NISA両方・購入方法限定] セゾン・グローバルバランスファンド
(-13.92%)2.49% 13.84% 26.19% 11.59% 11.15%
[NISA成長] 三菱UFJ-スマート・クオリティ・オープン(安定成長型)(1年決算型)(愛称:スマラップN)
(-14.03%)1.41% 7.10% 13.95% 5.28% 4.70%
[NISA成長] SBIグローバル・ラップファンド(安定型)(愛称:My-ラップ(安定型))
(-14.55%)2.26% 10.15% 16.40% 6.01% 5.64%
[NISA成長] りそなラップ型ファンド(安定成長型)(愛称:R246(安定成長型))
(-18.59%)2.33% 11.23% 17.85% 5.84% 5.69%
[NISA成長] HSBC ワールド・セレクション(安定成長コース)(愛称:ゆめラップ安定成長)
(-17.19%)1.68% 7.36% 5.60% -0.72% 1.49%
三井住友TAM-コア投資戦略ファンド(成長型)(愛称:コアラップ(成長型))
(-19.29%)2.75% 9.88% 15.66% 6.31% 6.29%
■バランス
大和-ラップ・コンシェルジュ(成長タイプ)
(-17.46%)2.22% 13.33% 24.49% 8.90% 8.90%
[NISA両方] りそな-Smart-i 8資産バランス 安定成長型
(-20.48%)2.80% 13.44% 22.96% 9.55% 9.23%
比較参考
[TOPIXベンチ・NISA両方] 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
(-23.27%)4.43% 20.47% 41.15% 14.91% 14.24%
[NISA両方] 三菱UFJ-日経平均高配当利回り株ファンド
(-25.32%)4.36% 18.81% 54.64% 30.90% 19.30%
[TOPIXベンチマーク超え・NISA成長] 三井住友DS日本バリュー株ファンド(愛称:黒潮)
(-26.08%)5.10% 21.77% 51.86% 20.67% 18.51%
■成長
[NISA両方] りそな-Smart-i 8資産バランス 成長型
(-25.97%)3.65% 17.45% 32.22% 14.06% 12.96%
[NISA両方] 野村-のむラップ・ファンド(積極型)
(-26.72%)3.33% 17.02% 30.96% 13.74% 12.68%
[NISA成長] りそな-りそなラップ型ファンド(成長型)(愛称:R246(成長型))
(-32.20%)3.57% 16.49% 30.47% 12.98% 11.18%
SBI岡三-インフラ関連好配当資産ファンド(毎月決算型)(円投資型)(愛称:インフラ・ザ・ジャパン)
(-34.48%)5.62% 10.85% 23.72% 7.98% 8.68%
┃総括
前項の比較参考で取り上げたTOPIXベンチや日経平均高配当系、TOPIXベンチマーク超えファンドの方がラップ型よりパフォーマンスが良いようだ。
「安定成長」クラスを見ても、コロナショック時の下落率をある程度抑えられているものの、1年・3年・5年リターンがそれほど良くない。この程度リターンなら、下落率をもっと抑えて欲しいという印象である。
ちょっと古い記事だが、ラップ型投信の記事がある。
※並び順はシリーズの合計の純資産順。「昨年夏から2月の成績」は昨年7月1日から今年2月12日までの騰落率。「年初から2月の成績」は今年1月3日から2月12日までの騰落率。イボットソン分類で資産配分を機動的に変化させるTAA型以外のラップ型を掲載した。下の表も同じ。
純資産2位のスマラップの安定型は、国内債券に6割で円資産の比率は78%と低リスクで、昨年夏からの下落率は3.4%と、市場平均の半分以下に下落を抑えている。このほか、純資産上位3位ののむラップ・ファンドの保守型の下落率は5.1%、純資産4位のラップ・コンシェルジュの安定タイプは、ヘッジ付き外国国債を組み入れ、下落率は2.9%と低い。
~ 関連情報メモ ~(投稿後も追加・削除あり)